塗布プロセス装置内部の“流れ”を解析する技術を開発_大日本印刷

大日本印刷、塗布プロセス装置内部の「流れ」を解析する技術を開発---塗布プ

セスを持つ製品開発のリードタイムを半減
http://www.dnp.co.jp/news/10008652_2482.html
出典 大日本印刷プレスリリース 8/24

大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円 以下:DNP
は、フィルムやガラスなどの基材上に液状の材料を塗布する「塗布プロセス」にお
いて、液状の材料が装置内部でどのような動きをするのか、その流動現象を高速か
つ高精度にシミュレーションする技術を開発しました。本技術により、塗布装置や
塗布装置を使用した製品の開発期間が、半分以下に短縮可能となります。

以下抜粋)
膜厚精度を高めるためには、その大きな決定要因の一つで、塗布装置内での液体材
料の流れ方である流動現象を的確に把握する必要があります。
これまで流動現象を予測するには、計算方法が複雑で算出までに時間を要する3次
元数値解析手法である有限要素法(FEM:Finite Element Method)などを用いるこ
とが一般的でした。しかし、その解析結果は精度が十分ではなく、塗布装置を使用
した実験を繰り返し行うことで精度を高めていく必要があり、その都度塗布装置に
取り付ける金型を製作するため、塗布装置や製品の開発コストが増え、期間も長期
化するという課題がありました。
DNPはこの課題の解決に向けて、数値流体力学(CFD:Computational Fluid
Dynamics)理論を用いた独自の高速演算手法を開発するとともに、解析の精度や安
定性を高めるための先端解析手法を導入し、複雑な流動現象を高速かつ高精度に解
析する手法を開発しました。これにより、流動現象のシミュレーションにかかる計
算時間を短縮するとともに、実験回数を減らすことができるため、装置や製品の開
発期間を従来の半分以下に短縮することが可能となります。

なお、この研究成果について単行本を今秋出版する予定です。
タイトル
コーティングと数値解析
著者
津田 武明(DNP技術開発センター)
発行者
加工技術研究会
出版日
2011年11月予定